横浜到着

副賞とリボン

夜行の乗車券は東京区内まで買ってありましたが、当然横浜で下車。6時44分。
睡眠はまあまあ、体調はぼつぼつ、空模様は明るいけれどもかんかん照りではない、という感じでした。
駅前のシェラトンに入りモーニング・ブッフェを摂りました。ハワイアン特集だったらしく、案内のお兄さんとお姉さんが真っ赤な花柄の服を着用。昼や夜はそういうメニューが供されるようですが、朝食はごくふつう。
この日はスケジュールが込んでいて昼ご飯を食べられないかもしれないという思いから、たっぷり一時間腰を据えて食べまくり。その間となりのテーブルでは客が三回転してしまうという、まるで『順列都市』のクライマックスのようなありさま。コーヒーを四回も注がれてしまいました。
ポテトサラダはマヨネーズをつかわない(ヴィネガーで調味)ので爽やかな酸味。トマトサラダはきちんと甘い。赤、青、黒のベリーをどっさりとってヨーグルトをかけ、プリザーブのジャムをたっぷりかけて食べる。厚いハムソテーはお代わり。ソーセージ、ベーコン、トースト、グァバジュース*1。卵はココットをひとつと、マシュルームのオムレツを焼いてもらう。しかし寄る年波には勝てず、これくらいしか食べられない(じゅうぶん食べてます)。あっという間にお腹がいっぱいに。
苦しいお腹をかかえつつ勘定(前日の14枚組みCDとだいたい同じ額)をすませ、ふらふらと駅前に戻るのでありました。
するとそこへ見覚えのあるロゴをまとったバスが差しかかる。このとき8時20分。

*1:グァバジュースといえば『ゴルディアスの結び目』、これ常識。

(つづき)それは万葉倶楽部のバス。

今回の宿泊はオープンしたての温泉施設「万葉倶楽部*1横浜駅前から無料のシャトルバスが運行されていることは知っていましたが、発車場所を探すまえに、すぐ横に停まってくれるとはまさにおあつらえむき。
運転手さんに話を聞くと、発車は20分後、でもいま倶楽部に行くのはおすすめしないよ、とのこと。8時から10時までは入場できないからですが、倶楽部はパシフィコのすぐそば。車内は冷房が効いている。迷うことなく乗車。けっきょくお客は飛ひとりでした。前後の真ん中くらいにすわっていましたが、それでも運転手さんと世間話をしたり。
「あしただとよかったのにね〜。花火だよ」
「ああ、パシフィコでね、きょうから学会なんですよ。花火は混みますか」
「車両通行止めだね」とか。
こんな大都市の雑踏ってかなり危険なんだろうなあ。飛は、道でやたらと人にぶつかるんですよね。大丈夫かなあ。
万葉倶楽部にバッグを預け、しばらく時間をつぶしたあと、てくてくとパシフィコへ。このとき9時30分。(なかなか本題にはいれません)

*1:畏友ひろし氏が客室を予約してくれていたのです。

ズルしました。

入り口はすでに人が二筋に並んでいます。片方の列の最後尾に着くと、前方から当日参加の人のための用紙を配りに来られました。成程手際がいいね、と思っていたら、飛にもくれようとします。エントリだけは済ませてるんです、と言ったら「ここは当日受け付けの列で」と。
あらまあ、と別の列に並びなおす。
それにしてもすんげえ蒸し暑い日で、夜行を降りたときに着替えたシャツがじたじたしてきます。うー、あと二十分か、と思っていたら横のほうで「企画参加者は早くはいれるんだけど」との声。え、ほんとですか、ぼく企画に出る出ます出ることになってるんですと小躍りして入場。手続きをすませ、名札に貼る濃い茶色のリボンをもらう。グリーンルーム(プロや企画運営者のための総合控え室)に入って、人心地。水野良氏や東京創元社ただひとりのSF編集者コハマ氏にあいさつ。わ、飛の向かいにすわってるのは「アニメ・マエストロ」の氷川竜介氏だよ、テレビそっくりだ。などと落ちつかず。
廊下に出て窓から階下を見下ろせば入場を待つ人の列が、見ろ、アリのようだ。ムスカなら哄笑するところでしょう。え、飛ですか? いえいえとんでもない。
(なんだか全然本題にはいりませんが、そのぶん、入念に記述していきますので。)

控え室へ

そのうちイーガン翻訳家の山岸真氏が入室。となりにすわる。
やあおめでとうございます。いえいえおたがいさまで。海外短編は大森さんなんですね、ウィリスかあ。いやじつはそれが。え、スタージョン。へえ。などなど。
ここで当然のごとくお約束の質問をぶつけてみます。
ディアスポラ』はいつごろ?
ええ、九月刊行です。実はこれを言うために、おとつい訳し終わりました。
笑顔ではありましたが、山岸氏顔がやつれ気味。うう、お身体お大事に。
んで、飛は今回星雲賞をもらうことになっていた(正式に決定するのは大会当日の連合会議で承認されたあと)ので、実行委員長に先導されて地下の控え室へ。

地下にて

B1は地上とはうってかわって殺風景。壁も天井も化粧っ気がありません。舞台上手への大扉に近い場所に部屋が二つ確保されていて、片方がゲスト・オブ・オナーの控え室。もう片方が星雲賞受賞者のための控え室。山岸氏と飛ほか数名がここへ入り待機モードに。
ここまでのところで、この部屋の中にいるのがだれで、受賞作品が結局のところなんだったのか説明がありません。ご紹介を乞おうとしてもスタッフの人はおらず。しかも大会参加者以外の方のネームプレートには「オープニング」としか書かれていない(+Δ+)。
うーん、うーん、気まずい……。
副賞が何なのかとかスピーチはどれくらいなのかなとか確認したかったのですがそれ以前の状態。小さくなって座っているしかない。となりの女性の名札に「いのまたむつみ」とあるのを見つけ、わおびっくり、おろおろとご挨拶(したはず)。しかし他の人はわからない。左斜め向かいの一団は映像関係のようですがよくわからない(あとでメディア部門のプラネテスの方やアート部門の新海誠氏だったとわかりましたが、あいさつはできず。もったいなかったな)。
さて、真向かいの米澤嘉博氏を含む三人は「ヴェネツィアビエンナーレ」の方のよう。
むこうも話しかけてこられないのですが、このままというわけにもいかず、えーはじめましてえすえふかいてるとびといいます、と自己紹介し、ようやくお話ができるモードに。
キュレーターの森川氏は落ちついたペースでよく喋る方。じつに面白い話を山ほど。
フィギュアつき図録は展覧会予算外で作ろうと画策し、書籍として幻冬舎のお金で作成。5万部つくって、いま国際交流基金にある残部は5部。増刷しようとすれば(フィギュアがあるため)最低1万部以上でないと作れない。あのフィギュアは考えられないほど破格の低予算でつくられたが、それも海洋堂の力あってのこと。DAICON4のオープニングアニメを上映する上での問題点はなどなど話はとどまるところを知らず。あー面白かった。
この間にオープニングがスタートしたようですが、映像はなく、天井スピーカーから聞こえる音声は不明瞭で全然聴きとれない。
しばらくして、大森望氏が入室。室内のだれひとり進行や予定時刻を把握していないのに呆れ果てておられました。怒りのオーラを向けられた連合会議の井出氏があたふたと確認に走る。ようやく控え室に情報がもたらされると大森氏は部屋の外へ。ええ、お気持ち分かりますとも。まあしかしいまさらじたばたしてもね。というわけで楽しいおしゃべり(というか、ただ聴くだけ)をつづける。
そうこうしているうちに、呼び出されて舞台袖に。

ご報告

2005年7月16日、パシフィコ横浜で開催された第44回日本SF大会HAMACON2第1日で、飛浩隆の「象られた力」が、第35回星雲賞日本短編部門を受賞しました。

奥さん「星雲賞」ですよ!(いや、うちの奥さんの人は例によって無反応ですが……)
『グラン・ヴァカンス』をJコレで出してもらったとき「ああ、おれの本がハヤカワSFシリーズに……(じ〜ん)」と思いましたが、当然、それを上回る幸福感です。

受賞のあいさつ

すべったギャグもありますが、だいたいこんなことを話しました。

  • ありがとうございます。自分のことのようにうれしいです。
  • 17年前に書いた作品で受賞するなんて、とても儲けた気分です。でも、もしかしたらいままで損していたのかもしれません。
  • 受賞作の収録作は、SFマガジンの三代の編集長のお世話になりました。(ここで笑いあり)
  • 本が出たのは(受賞できたのも)当代の塩澤快浩編集長のおかげです。感謝します。
  • 「デュオ」の初出は先代の阿部毅編集長の時でした。今だから話しますが、当時、阿部さんが飛の本を出してくれようとしたことがありました。『象られた力』の目次はそのとき考えていたラインナップです。あれが実現に至らず、ほんとに申し訳ない気持ちを持ちつづけていました。いま、やっと宿題が返せた思いです。*1
  • それ以外はすべて先々代の今岡清編集長の時に載せてもらいました。

このあと「象られた力」がマガジンに載って編集部に遊びに行った時の思い出を少し話しました。そのとき今岡編集長の机の上で見たものにからめたお話。ちょっとお説教臭かったな。ウケがいまいちでした。*2でも、あれは率直に言っておきたかったことなのでお許しください。(過去にこのweblogで書いたことです。)

*1:阿部さん、塩澤さん、こんど上京する機会があったら、飲みに行きましょう。

*2:16日はどうも調子が出なくて、あとの座談会も飛的にはいまいち不発でした。

Shapesphere

今回あらたにブログの標題にしたこの文字列は、じつは「象られた力」の英語題です。
作品集全体のタイトルは「Kaleidoscape」ですが、単体の作品の英語題はこのように決めました。
星雲賞受賞が内定したあと早川書房のS澤さんからメールが入り、実行委員会の方から「象られた力」の欧文タイトルを教えてほしいといっている、と聞かされ、うーん……と約27秒考えてでっちあげたタイトル。急場しのぎにしては気に入っています。
しかしこの欧文タイトル、何に使うんだろうなあ。(副賞の楯には"Katadorareta Chikara "としか記されていません。)
「棚ぼた作家」の由来についてはあしたの日記を参照のこと。(まだ書いていません。)

受賞が終わって

舞台袖でみんなそろって記念撮影。壁をぐねぐねと走る配管やバルブがいかにもいい景色という判断から、それを背景にして。前田建設のヘルメットのみなさん似合いすぎ。
写真の撮り手が三人*1おられ、それぞれが目線を要求するものだからなんだかせわしない(と、いいつつ、受賞者はみなにこにこ。)
控え室から荷物をピックアップして、地上へ上がろうとしますがどう移動していいかよく分からない。
そこへコスプレをした凄い美女二人がとおりがかり、案内してくれる。あとでわかりましたが、ひとりはどうも、翌日暗黒星雲賞を受賞された「司会のおねいさん」(オープニングやマスカレードで司会をされた)こと「まうぽん」らしい。
うろうろしていた飛と、おたくビエンナーレ(ちょっとちがうか)の森川氏をうまくエスコートして地上へ送り届けてくださいました。なんか賢そうな人だなあと思っていましたが、そのあと聞き及ぶところによれば、水際立った司会ぶりで評価が高かったとか。さもありなむ。(サインと写真をねだればよかったなあ。)

*1:タカアキラ氏、向井淳氏、山本浩之

サイン会

授賞式が終わってから次のサイン会まで1時間以上あって、あとで考えればここで昼ご飯を確保しておくべきでしたが、このあと企画を見て回る時間もなさそうだったので、星雲賞受賞者に与えられる特製の緑のリボンをこれ見よがしに胸に飾って、会場をうろうろ。すこし早めに3Fフォワイエ裏に到着。浴衣姿の高橋銀峰氏*1にあいさつされたり、倉阪鬼一郎氏(ほぼ3年ぶりの再会)の秘書嬢をカメラに収めたり。
時間となり着席。シールを前に置いて準備完了。すると、同じ時間帯にサインをすることになっている桜庭一樹氏が飛のとなりに。噂どおりのかわいいお嬢さん。大喜びで自己紹介するも、桜庭氏、スタッフにうながされ離席して別のテーブルへ。企画の関係で、桜坂洋氏と同じテーブルにつかれましたorz。
飛は倉阪氏と同じテーブルでサイン開始。事前の危惧が的中し、お客さんの列は途切れがち。桜テーブルはもちろん長い列。漫画家など絵師の皆さんもサインをしておられ、もちろんこちらは黒山の人だかり。われわれは谷間に咲く二輪の可憐な花といった風情。倉阪氏の秘書嬢(ねこ)は、優雅な前肢に「ぶたぶた」(矢崎存美)の小さなマスコットをぶらさげ、ゆらゆらとゆらして遊んでおられました。

これがほんとの「てもちブタさん」

といいながらもそれなりの数の方にサインしました。いろいろお話ができて楽しかったです。姫川みかげさんをはじめ、来てくださった方々、本当にありがとう。
倉阪氏とは翌日「SFヘキサゴン」で凄絶な対決をくり広げることになるのですが、それはまた、別の話。

*1:だということはあとでサイトを見て知ったよ! ちゃんと教えてください。

星雲賞受賞者座談会(長いよ)

(むむ、いま7月24日早朝なのですが、ほんとに記憶があいまいになってきました。急いで書かねば。以後メモ的になるかもしれませぬ。事実誤認があった場合は、ご教示ください。)
 小説系は飛、大森望氏、山岸真氏。ノンフィクション部門前田建設の野本氏、自由部門ヴェネツィアビエンナーレ森川氏。司会は髭が生えた早川書房塩澤快浩氏。飛も大森氏も初受賞、山岸氏も長篇部門は初。『宇宙消失』と『順列都市』は同じ年度であったせいもあってか受賞を逸しているのです。
 国内長篇部門の笹本氏を欠いているのがなんとも痛いですが、まあスペースシャトル打ち上げの取材のためということであれば、氏のコメントにもあったように、男の本懐というべきかも。というわけでARIELの話は出ませんでした。
 というわけでまず飛に話が振られ、17年前*1の作品で受賞したことへの感想を求められました。これは授賞式でのあいさつのとおりお答え。同じく候補になっていた「ラギッド・ガール」がどうやら今回最下位であり、票が分散しなかったことが勝因でしょう。ここで大森、山岸、塩澤三氏とも「ラギッド・ガール」の方を高く評価しておられたことが判明。あたりまえのことですが作者自身も「ラギッド・ガール」の方が数段優れた作品だと思っています。そのへんどうよ、との質問には「17年後に『ラギッド・ガール』でまた受賞したい。」と返答。
 「象られた力」については、「読み返してみると、どうも小説の態をなしていない。どうもあれは小説内部で何が起こっているかをかいたもののような気がする」「旧版ではアオムラ錦は確信的テロリストであったが、新版では無自覚なただの百合洋おたくとしている。エンタテインメントの組み立てとしては前者が圧倒的に優秀だけれども、あえてこう変えた理由は……」などとお話し。
 『グラン・ヴァカンス』と『順列都市』などとの比較話が出て、閉口。10年も前の作品がいまもなお仮想現実ものの最高峰として君臨しているのは凄いことで、あんな人間離れした人の作品と比べてもらっては迷惑です。飛の作品にも良いところがたくさんあるんだから、SF設定の部分はさらりと流して、どうかそっちを読んでくださいよ(泣)、というわけで

以後、イーガン、チャンとの比較を禁ず。(飛浩隆

 案の定、自作についての話がでましたが「『空の園丁』は、公約どおり『制服女子高校生の超能力空中バトルを本格SFとして描く』というイーガンもレムもなしえないことに挑戦しているので、遅れます」と言い逃れ。
 海外長篇部門の山岸氏は、上にも書いたように、遂に『ディアスポラ』刊行の告知!
 開口一番、

こんどのはむずかしいです。

(笑)。
山岸氏によれば、『タフの方舟』下巻の帯に、「イーガン、チャンが分からなくても、この作品は分かります」てな文があったけれども、『ディアスポラ』には「この作品が分からなくても他のイーガンは分かります」と書きたいくらい、だそう。ちなみに授賞式前に地下で伺ったところでは、訳文チェックを何人もの方にお願いされているとのこと(『万物理論』以上に!)。
しかし『ディアスポラ』は90年代中篇の最高峰「ワンの絨毯」を組み込んだ長篇ですよね(じつは恥ずかしながら未読)。遠未来と宇宙! 読み手のSF力を極限までためされることになりそう。しかもまた9月という絶妙な時期に刊行。各賞総なめは必至かもしれませんが、そのためには京フェスで志村解釈が示されることが必要ではないかと。企画を切望(行けないと思いますけど)。
大森氏はまず自らの今回の投票行動を説明。これまではゲストなので投票は控えていたけれども、今回はプロも一般参加扱いなので胸を張って投票。氏は今回なんと!3部門でノミネートされていますが、長篇部門はイーガンに勝てないとわかっていたので『万物理論』へ(ohmorinozomi氏よりコメント欄で飛の記憶違いの指摘がありました。失礼しました)。ノンフィクションでは「ライトノベル☆めった斬り!」も候補になったけどこれはまあだめだろうからSFファンとしての操を立てて『SF雑誌の歴史』に。そして海外短編では受賞を期待をこめて「最後のウィネベーゴ」に投票。ところがスタージョンという電話に思わず「それ違うよ!」(笑)。
近況はとにかく仕事が詰まっていて目先の締め切りを片づけるのにせいいっぱい、なかなか本が進まなくて申し訳ないと珍しく弱気な口ぶり。「現代SF1500冊回天編」の10月刊行めざしてがんばれ! と人のことはどうとでもいえる私。ちなみに大森氏にもらったシールは「1500冊」の書影かと思いきや「現代5F1S00冊」(よく読まないとオチは分かりません)。著者名も「犬森壁」になってました。まあこういうことをしているヒマがあるなら大丈夫でしょう。
今回の座談会でいちばん注目を浴びていたのは、「おたく」展の森川氏ではないでしょうか。展示会を実現に持っていくまでの腕力や展示品制作の裏話がむちゃくちゃ面白い。田舎住まいの飛は見ていないのですが、いや、これはほんと見てみたかったなあ!

  • 万博が示した現実の「未来」→SF小説→SFアニメ→萌えアニメという変遷。
  • 全体予算は3,000万円で「使いであるなあ」と一瞬思ったけど、輸送や保険が高額なため展示じたいにかけられるお金は700万円くらい。
  • アクリル板がじつは非常に高いものでいくら交渉しても安くならない。そこで板メーカーに直接かけあった。
  • びっしり並べたフィギュアは海洋堂から提供してもらったが、だれが組み立てるかという話になった。そこで自分が講師をしている学校へ行き、たのし〜い仕事があるよと生徒に甘言を弄して作業をさせた。はじめは楽しそうにしていたが、みんなだんだん無表情に。

などなどまだたくさんありましたがもう忘れました。森川氏はレガートな口調でいくらでも話をする方で大変面白い。
前田建設の野本氏。

  • ファンタジー営業部の仕事はサービス残業でやっている。
  • 公共工事の退潮でいまや巨大プロジェクトはフィクションの中にしかない。
  • 前田建設はほんらい橋とかが得意なので、第二弾の「999発車用の橋梁」は社内の受けも良かった。
  • 本が出て評判になって社内で認知されてきた。
  • 第六大陸」はほんとにもう凄く大好きな作品で、月でコンクリ打つのはこうすればいいのか!とかたいへん勉強になった。

などなど。野本氏、じつはプリースト「奇術師」まで読んでいる人だと判明したのは、翌日の「ヘキサゴン」ですが、これはまた、別の話。
ギャラリーはやや少なめで(会場ガラガラともいう)淋し目でしたが、裏番組に負けたのかな。来られなかった方のために大サービスで長篇レポートしてみました。へとへと。

*1:17年といえば、おぎゃあと生まれたロシアの赤ん坊が育ってウィンブルドンを制し、つけ乳首で一世を風靡するくらいの年月です。

 いつまでたってもこの日の記述が終わらないので、夜の部はかんたんにメモ。

  • 万葉倶楽部にチェックインしてから、ぷかり桟橋へ。ドンブラコンにご招待いただいてました。乗船すると大盛況。
  • このときそうとうな空腹状態。ブッフェの長蛇の列にご機嫌最悪になるも、カレーを小皿に一皿食べたら、すっかりもとの温厚なおじさんに。面白いものだと自分を観察していました。
  • 船上から見る夜景はきれい。橋の下をくぐったり、大観覧車のイルミネーションを愛でたり。
  • 受賞者ということであいさつさせられましたが、あんまり面白いことが言えなくてすいませんでした。
  • くたびれた状態で宿に帰館するも、フロントに預けた鍵がなかなか見つからない。くたびれていたため、いらいらする。再入館してはいけない客と宿泊客が混在しているのがシステムを複雑にしていると見ました。
  • ゆっくり入浴していい気分。
  • うまれてはじめて足裏マッサージというものを受けました。とても痛い。小さな凝りの粒を、おねいさんの手がさぐりあててはぷちぷちとつぶしていく。これの効果はあすの日記で。
  • 座敷で開かれていた突発宴会に心引かれるも、無理がきかない年齢なので、翌日にそなえて就寝。