『ラギッド・ガール』その6
手直しは小幅であるものの、重要な改稿をほどこしたのは「蜘蛛の王」。
ま、それはさておきこのタイトル、蜘蛛と書いて「ちちゅう」と読みます。でも本文中の「蜘蛛」は、すんなり「くも」と読んでください。
なんでそんなややこしいのか、と訊かれそうですが、まあ、その……ただの……こけおどしです。(白状)
さて、本作にはいくつかの種類の蜘蛛が登場し、それぞれに名称が異なります。この中で主人公がヨーヨーのように駆使する種類は「スピナ」と名付けました。蜘蛛の内部に弾み車みたいな「動き感」が内蔵されていることをイメージしての命名でしたが、spinnerってのが蜘蛛の古い呼び方だとは知りませんでした。
というわけでこのたび英題にはspiderでなくspinnerを使用。これで「ちちゅう」と平仄が合って、あたかもきちんと意図してああ読ませたかのように。
あと、自宅に『ラギッド・ガール』見本が届きました。
ああ、ほんとうに本になったよ。