ぐぐる君問題

えー、飛のなかでは『ハーモニー』と連想関係にあるGoogleブック検索問題ですが、先日来言及していました新城カズマ氏のブログで、いちよーのまとめが発表されております。礼賛系批判系の二日間コース。前フリとして西洋近代法体系のふたつの源流から解き明かしたりするなど、知的興奮満載の内容です。
デジカメが出回りはじめたとき、あるいはマルチメディアなCD-ROM版百科事典を入手したとき、情報をデジタイズすることの意味と快感を大衆が理解したとして、『ラギッド・ガール』に書いた「世界を右クリックする」欲望がその頃から大きな奔流となったと思っています。本を読んでいて、ブックマークを思い通りにつけられないこと、書棚のソートが一瞬で終わらないこと、意味のわからない単語について小画面を開けないこと――こういう使い勝手の悪さ、これはだんだん大きなストレス、フラストレーションになっていくでしょう。人間って歩いて十分のスーパーにでも車で出かけちゃうものだし。だからGoogleブック検索が成功するかどうかはともかくこの流れは既定かな、と考えています。
いつか――数十年先くらい――に「グー様の腹の中」は公共的インフラになっているんじゃないかな、と空想します。いまでもウェブ2.0的に解放はされていますが、NTTなどのキャリアが回線網の使用料に不当な値付けができないように、だれでも接続・利用して多様なサービスを展開できるようになるべきではないかと。

あ、そうそう、飛もヴェルヌ条約と書いていました……>