「万物理論」についてのメモ(04/11/13作成)

 主人公がコレラに罹って闘病しているくだりまで読んだところでのメモ
 本作のネッド・ランダースは『順列都市』でのマリア・デルカと近い位置につけるのではないかと予測。
マリア・デルカ>別の物理法則からボトムアップされたオートヴァースの惑星と生態系を創造
ネッド・ランダース>人間のDNAを別の塩基ベースのものと置き換えようとしている
 順列都市は最後にランバート人の「主観によって破壊」(ですよね?)されてしまう。すると『万物理論』でもやはり同じようなことが起こるのではないか? それがTOEに関わる大ネタとフィジカルなレベルでもメタなレベルでも照応しながら物語のカタストロフ(TOEとディストレスに関わる何か)がもたらされるのではないか?*1
 同じような構図が「ルミナス」でも反復されているし。

*1:気になるのはアンドルーのことば「この病んだ体が、ぼくというもののすべてなのだ」(p365)。これは『順列都市』や「ぼくになることを」でこれまで示されてきたテーゼとマッチしない。