写真

この7月にヒューレット・パッカード複合機(psc2450)を買いました。使い方をよく忘れるので用紙を表裏逆にセットしたところ、インクが定着せず、飛と娘とのツーショットがいい具合にホラーな仕上がりに。映画『リング』のあの有名な演出はここから着想したのかな、と思いました。*1
写真に撮られた顔が変形したとき、どうしてこれほどまでにイヤな感じを受けるのですかね。印画された絵が崩れたと認識せず、崩れた顔が撮影されたと見てしまうからでしょうか。
そこにあるのは着色された紙なのですが、現実のオブジェクトが映し取られているように感じてしまう。ヒトのそんな感性は、写真ができてから開発されたものか、それともそれ以前からあったものなのか……。
ところで写真は(映画でも)ヒトの視覚の特性を生かした(つまり錯覚を利用した)ものですから、ものを見る機構が違う生物がヒト用の写真を見ても、なにが映っているかわからないはずです。赤外線の領域の中で描かれたりするとヒトには見えないのと同じく。
SF映画などではヒトと異星人とが同じディスプレイをながめてあれこれ言ったりするシーンがありますが、ああいう場合は、一つのディスプレイに複数の(種族の数だけ)映像を重ねて表示しているということなのでしょう。
しかし、異星人が、ディスプレイに映されたものが現実の似姿であるという感性までも共有化しているか、となるとこれはわかりません。それともそういう知性でなければ、ヒトとコミュニケーションしたりできないということなのでしょうか。
えっと、これはネタ帳に書き写しておくことにしましょう。

*1:あの演出は映画のクライマックスをほのかに準備しているのだとも思います。それをも少し分かりやすく教えてくれたのが『ザ・リング』。