その2

これはひどい。言うに事欠いて「地方分権」とは。ふるさと創世1億円の方がまだ百倍志が高かったと思います。
税金は(扶助費とかは別ですが)わけのわからない「ソフト事業」なんかよりは「土建的事業」に使う方がなんぼかましと思っています。というか、税金ってそのためのものじゃないの??? モノを作ればすくなくともバランスシートに資産は計上されるわけで。「ふだんより百円高ティッシュペーパーを使いました」みたいなかたちで消えていくのはどんなものかな、と。いやまあくだらない箱物は困りますけど。
ところで2兆円を個人に給付するのは、即効性を重視しているからでしょう。公的セクタを通していてはそんなお金とても年度内に使いきれない。だから個人チャンネルを通じてお金を放出する。何を買おうがだれも文句言わないしね。
しかしほんとうに年度内に実弾が出回らないといけないのでしょうか。むしろ基金を造成してすこしずつ使う、5年間とか10年間とか確実に一定の公的需要が(公共事業が)行われる――先が見通せる、という印象を作り出す方がよいのでは、と思えます。
たとえば5000億円を都道府県や市町村に配分して基金をこしらえ、老朽化した橋梁や堤防、砂防ダム(土石流防止)の点検と修繕とリフレッシュを5年でやる。これから先、公物メンテナンスのコストは気が遠くなることと思いますので(いまの食品問題のもっとひどい奴)、とにかくヤバいところはがんがん直していく。すると、建設業界は業態転換するまでの最終の猶予がかせげるし、銀行も融資しやすくなるし、雇用の最終防衛線もほんのちょっと持たせられる。みんな気分的が楽になって(再来年まではボーナスが出るな、とか)、国土の安全性も高まる。そしてもちろん「公物メンテのために建設業界というリソースを我が国がどれくらい確保しておかなければならないか」もみんなで見極めておく。
総額2兆円ですから、あと5000億円札が三枚使えます。都市耐震化、感染症対策、食糧生産の技術革新……。
あなたなら何に使いますか? え、給付金で焼き肉を食べに行くって?