ゲラ第2陣(3)などなど

前回のゲラは飛が提出したデータを(行数、字数をととのえた上で)そのまんまプリントアウトしたもの(おそらく早川書房内部で作成されたもの)で、今回は印刷所が作ったいわゆる「本ゲラ」ということになります。前回のにくらべて(あたりまえの話ですが)本物の文庫と同じ版組みになっています。
タイプフェイスもそうですし、ページの上のほうに中篇のタイトルが表示されます。また、漢字も(これまではコンピュータ用の略字が混じっていたのに対して)正しい漢字が使用されています。
今回のゲラは、あまり手を入れるところがありません。それでもいくつかおかしいところがでていて、地道に誤り潰し。いちばん多いのは表記の統一ですがこの件については、また書きましょう。そのほか時間経過のミスやら、旧バージョンを改稿したため理屈にあわなくなったディテイルを何か所か書き直し。さらに辞書を引きつつ、漢字のひらきかたを再確認したりして作業を進めています。
来週前半には文庫解説が上がってくる予定だとか。解説者のお名前はまたいずれ。4月ごろでしたっけ、飛が「解説にこの方をお願いしては?」と伺いを立てたところ、塩澤氏から“当然当方もそう考えていた”旨の返事があったものです。つまりこの人以外には考えられないという方。まだ若い方です。どんなものになるか、楽しみ。
文庫解説って楽しい仕事ですよね。このあいだ飛も『サリバン家のお引っ越し』ISBN:415030758Xん楽しんで書きました。(庭先に入り込んで遊ぶことを許してくださった野尻抱介氏に感謝。)
飛の本に話をもどすと、英題のKaleidoscapeは正式な書名から外れることになりそう。これも飛の希望どおり。