発売まで後一週間

＆日記公開一か月＆6000hit突破記念で、『象られた力』ISBN:4150307687ンを一部公開。全体面積からするとごくごく一部ですけど。
一見彩度ひかえめですが、それをきりっと引き締める仕掛けが施してあります。さすがですね。ぜひ店頭でご覧あれ。なお実日子氏から業務連絡がありまして、帯は黒ではなかったです。（うん、そうですね。そっちのがいいと思います。）
この本に収めた中篇（三本）は、わりと重めです。内容もそうですが、足どりが重いかなと感じられるかもしれません。それが飛の当時の作風で、〈廃園の天使〉では意識してその速度を上げています。小説を書くとき、書き手の脳裡にはスライダーがやたらたくさんそなわった調整卓があると思ってください。半ば意識して、半ば無意識に、それらのスライダーやらジョグダイヤルやらを操作しながら書き進めていくのですが、そのパラメータの一つに速度がある、という感じかな。書き慣れてくるにつれ、意識できる（操作できる）パラメータが増えてきます。*1それも小説を書く楽しみの一つ。80年代の飛は、まだ、速度をうまくコントロールできなくて四苦八苦していたのです。（ほんとは今も、やっぱりそう。）

*1:同時に自動操縦に任せるパラメータも増えるんですが。