「ギュスターヴ・モロー展」島根県立美術館

2005年3月19日(土)から5月22日(日)まで。(リンク先の下の方)

 この展覧会では、モローが生涯をかけた作品と邸宅をそのままにフランス国家に遺贈し開館した、ギュスターヴ・モロー美術館の珠玉の作品群を一同に会し紹介します。モロー美術館改修工事のため、まとまった借用が可能となり、日本で開催される最大規模のモロー展が実現することになったのです。代表作《一角獣》、《出現》をはじめとする、初期の作品から晩年にいたるまでの、油彩48点、水彩44点、素描80点、合計172点で構成し、モロー芸術の粋を展観いたします。

むふー!楽しみ。
入れ墨のサロメ>もギュスターヴ・モロー美術館の所蔵なのですが、これが覧られたら最高なんだけどなあ。(念じておこう。 なむなむ!)
「入れ墨のサロメ」はアオムラ錦(「象られた力」)の元ネタです。旧版の「象られた力」ではアオムラ錦をサロメに擬した(見立てSF)のが、一番の仕掛けでした。新版では涙をのんで(この方向での完成度を犠牲にして)このモジュールを取りはずしています。
そのかわり新版(ハヤカワ文庫390ページ)で「ハト」という語に見慣れない漢字を用いました。これは日夏耿之介訳「サロメ」へのリスペクトに事寄せて、カットした趣向を偲んだ、という次第。

そちの小さな足は白い鴿のやうぢゃ。(日夏訳「サロメ」。講談社文芸文庫166ページ)