レシーバ

SF大賞受賞+重版記念で、奥さんの人に見せられないものを、買いました。
スコットランドのLINNというメーカーが作っているレシーバで「CLASSIK MUSIC」といいます(Kはスペルミスではありません)。CDプレイヤとプリメインアンプ、チューナーが一体になった機械です。小ぶりで、重さも軽い。いま、パッシブスピーカーは持っていないので、ヘッドホンジャックに愛機CD3000(これも13年選手)をつないで使っています。
以前使っていたCDプレイヤは、もう17、8年前に展示現品7万円くらいで買ったデンオン(改名前です)のものでした。克明さと力強さが印象的で、それは裏返すと音のきつさ、うるささにつながるキャラクターでした*1が、修理しながら長いこと愛用しました。1、2年前に使用をやめ、それ以来iBookiPod(2世代目)、Shuffleに頼っていましたが、やっぱりどうしても音にミネラル分とか微量栄養素が足りないのはいかんともしがたく*2、聴けば聴くほどかえって体から音楽成分が抜けていく感じを持ちつづけていました。ジャンクフードを食えば食うほど身体から活力がうばわれる、あの感じです。
CLASSIK MUSICの音に、オーディオマニアがよろこぶ分解能やスピード、鮮明な迫力を求めると期待外れになるでしょう。一聴して声を上げたくなるようなインパクトはありませんが、そのぶん趣味のよい抑制とニュアンスの豊かさを持っているように思われます。(そりゃiBookと聴き較べているんだから)
オッターとコステロの「For the Stars」から何曲か聴きましたが、オッターの声のほの暗いつやめきが耳元にすっとからみついてくるようすは、触感的な気持ちよさがありました。奏者や歌手が音にほどこす微妙な強弱や音の変化、テンポの伸縮がよくわかり、伴奏部のささやきも音は小さなままですがその動きがよく分かります。音楽の語っていることをすんなり伝えようとするタイプでしょうか。これみよがしな誇示にならないよう、注意深く枠を設定してその中で音を動かすようにしている感じ。
いままでCD3000ではきつさに顔を顰めずにはいられなかったポリーニベートーヴェン後期ソナタも、CLASSIK MUSICに繋いで聴くと、音の決然とした表情のひとつひとつに耳を添わせていきたくなります。
そう、聴き手が耳を音の方へ持っていきたくなる、そんな機械です。
中期的には静電型ヘッドホンや手ごろな規模のスピーカ導入も考えていますが、しばらくは、棚にあふれかえっているディスクを聞き直したり、RD-XS36の音をこちらのヘッドホンアンプに出したり、チューナーでFMを聴いたりしながら音慣らしをしていくつもり。
じつはちょっと解せないノイズが乗ったりしているので、クレームを入れることも検討中ですけれども。ううっ(泣)。

*1:CD3000もたいがい音がきつい方なので、ときどき閉口したものです。

*2:念のためお断りしておくとiBookiPodの音質はすばらしいと思っています。