「冬の犬 (新潮クレスト・ブックス)」(アリステア・マクラウド)読みかけ

冬の犬 (新潮クレスト・ブックス)
まださいしょの二編しか読んでいません。身の引き締まるような小説。ジャンル小説ではない、普通の文学です。
「すべてのものに季節がある」飛が今まで読んだなかで、文句なく最高のクリスマスストーリー。
「二度めの春」作中でどっと雨が降ったり、牛を牽いて道を行ったりするだけで読者は身動きとれなくなります。結末の切り替え、その切れ味のあざやかさに呆然とします。
『グラン・ヴァカンス』のへたれ文章をさんざん見返した後でこういう小説を読むと、おのれのレベルを思い知らされてがっくりきます。
SFを書きつづけて頭が熟んできたら、こういうのを読んでリフレッシュしないといけません。やる気出るなあ。