『万物理論 (創元SF文庫)』グレッグ・イーガン（山岸真訳）

きょう郵便受けに入っていました。
言わずと知れた2004年度最大最強の話題作。届いた本には『ＳＦが読みたい！2005』海外篇第1位を記念した帯が着せられています。
じつはその裏側に飛のコメントも一行だけ入っていて、それで送ってもらえたもの。なにをかくそう、このはてなダイアリーの過去の記述から。

イーガンは疑いなく世界最強です。

ほかには、大森望氏、山形浩生氏、鏡明氏。おそれおおいです。ぜひ店頭でお確かめを。
えっと先月でしたか、東京創元社の編集氏から電話があり、上の記述を使ってもいいですかって言うことだったんでもちろんＯＫ。
「ＯＫはＯＫですけど、『世界最強』ってべつに褒めてるわけじゃないですよ」と言ったら編集氏は電話の向こうで苦笑しておられました。
かといってもちろん貶しているわけではないです。
前にも書きましたが、本作に盛り込まれた膨大な思索、膨大な奇想がすべて「ある断念」を軸に収束と発散を綾なすさまは、恐怖感を覚えるほど美しい。これこそが「文芸」の真骨頂なんであって、小説術なんてどうでもいいです。
って、こっちのコメントのほうが良かったかな？（笑）