蝉の相転移?

以下、何の根拠もない思いつき。
急な坂道を早足で下っていくときのことを考えてみましょう。制動をかけず、加速に身を委ねているとどこかのポイントで、歩行が駆け足に切り替わります。人間の肉体というメカニズムは、たぶん、ある閾値まで来たらこれを切り替える仕組みになっているんでしょうね。
ところでけさ、つくつくぼうしの鳴き声に耳をかたむけていました。
すくなくとも島根県のつくつくぼうしは、つくつくぼーし、という鳴き声がじわじわ加速していきます。これはなぜなんでしょうね。そうやった方がバリバリ感が高くてメスに選択されやすかったんでしょうか。ま、それはさておき、おそらくセミ本人は「加速した方がかっこいいぜ」と思って鳴いているわけではないんでしょう。音を出す機構にもいろんなパーツや筋肉がかかわっているはずで、それらが相互に影響をあたえつつ全体として協調して、鳴き声が創成されている。その協調システムは、いったん動かしたがさいご、だんだん加速しちゃうクセがあるんじゃないかな。そしてそれがある一点を超えると、それまでの鳴き声パターンが相転移を起こす。
「つくつくぼーし」から「つくつくにーよ」へと。