「絹の靴下」(1957)

絹の靴下 特別版 [DVD]
製作:アーサー・フリード
監督:ルーベン・マムーリアン
出演:フレッド・アステアシド・チャリシー
こないだの日記にあんなことを書きましたが、失礼しました。アステアの映画のDVDですが、こいつのことを失念していました。反省の意味を込めて、買って帰って本日視聴しました。
内容は「ニノチカ」をミュージカル仕立てで再映画化したもの。脚本は(経年劣化と数々のツッコミどころを棚上げにしても)「うーん」という感じ。メインのストーリイと「バックステージもの」としての趣向がうまくとけあっていないので、終始とっちらかった印象。なにより、主役ふたりのエモーションが立ち上がってきません。
思うに、これはアステアの役柄を映画プロデューサーにしたのがまずかったのでは、と愚行。まあよくわかんないですけど。
このときアステアは57歳であったそうですが、最後のナンバーあたりになると見ていてちょっとつらい感じも。もちろん空前絶後のエレガンスはまだ十分馨しいですし、いすをくるっと回して踊る数十秒のためにこのディスクを買っても後悔はしないと思いますが。特典のトレーラーを見ると、シド・チャリシーは美脚スターとして売りだしていたみたい。それだけのことはあります。動きも切れがよかった。ピーター・ローレは顔だけでもおかしい。
あと、アンドレ・プレヴィンのアレンジの中に「ばらの騎士」(献呈の場面)そっくりの響きがありました。